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日本経済新聞3月20日(水)夕刊文化欄と月刊美術4月号に日本橋高島屋新作壁画についての記事が掲載されました。

【 自由席 】田村能里子、日本橋高島屋に新作壁画
  画家田村能里子が、日本橋高島屋SC(東京・中央)に
 新作を制作した。
 1988年に中国・西安のホテルに第1号の壁画を完成してから約30年。
 「色々な土地で、目的に合わせ、その場所と一体になる壁画を手掛けてきた。
 作品が多くの人に見守られ、長く愛してもらえればうれしい」と話す。
  縦2.5b、横5bの新作「オアシスの丘に風を聴く」は
 東館のエレベーターホールに設置された。
 遠くまでなだらかに広がる丘の上で、美しい衣装を身につけた女性が
 思い思いにくつろぎよう数を表現した。
 「百貨店を音連れた人が何気なく壁画を目にしたときに少しでも
 気分が華やいだり、穏やかになったり。
 都会のオアシスのような場所になる画題を考えた」という。
  壁画制作のきっかけは、20歳代半ばに暮らしたインドで家の土壁に
 マハラジャ像や伝統舞踊の場面がびっしりと描かれた町ジュンジュヌを
 訪ねたことだ。
 人々の生活に深く溶け込んだ絵画のありように引き付けられた。
 86年に文化庁の芸術家在外研修制度で中国に留学。


 ホテル「唐華賓館」のロビーに長さ延べ58bにも達する大作を描き上げた。
 建築現場に単身乗り込み、冬は零下10度以下、夏は40度以上にもなる過酷な環境だったが気にならなかった。
 それから病院や老人ホーム、寺や客船とあらゆる場所に壁画を描き続けて、本作で63作目。
希望者とかつての作品を訪ねるツアーも開いている。
時には傷んだ部分を修復しながら、作品がその土地と一緒に歩んだ時間に思いをはせる。
画家としての喜びを感じているという。

 



                           (C)Noriko Tamura All Rights Reserv



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