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プレジデント2008年9月29日号



                          神奈川県・足柄上郡のテルモメディカルプラネックスにて

PRESIDENT
 プレジデント(17ページ掲載)

六年前に完成した日本初の医療機器トレーニング施設「プラネックス」を建設するにあたって、
どうも建物に温かみや文化の香りが足りないと思いました。
そこで田村能里子さんのことがパッとひらめき、壁画の制作をお願いしたのです。
壁画制作は重労働です。
完成までの三〇日間、朝八時から夜十時まで、華奢な女性がたった一人で作業する姿にびっくりしました。
一体どこからそのエネルギーが沸いてくるのか不思議です。
お食事をご一緒させていただきましたが、いくら飲んでも全く平気。
次の日もケロッとした顔で作業をされます。
その半面、人と接するときは、相手の気持ちを汲んで一人ひとりへ丁寧に対応されている。
強いエネルギーと繊細さをあわせ持った人間的な魅力が、私のようなファンを増やすのでしょう。
技術やアイデアは、会社にとって、ごく部分的なものです。
大切なのは人間力。
田村さんがもし経営者だったなら、その会社は大きく発展するに違いない。
全長十bに及ぶ、この巨大な壁画。
全体から伝わる大きく包み込まれるような優しさ。
そして、近づいて初めて気づく小さな模様の数々。
蝶、小鳥、ウサギがいたり、小さな花びらも舞っている。
美は細部に宿るといいますが、スカートの模様までちゃんと描いてある。
壁画の中央に白馬がいますが、実は私の発案です。
だから、この馬は私のことかなと勝手に解釈しています。   (和地)

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